{{detailCtrl.mainImageIndex + 1}}/1

ジョンとポール「ジョンとポール」CD Album

残り3点

1,980円

送料についてはこちら

ジョンとポール「ジョンとポール」CD Album 前作から約7年という歳月を経てリリースされる待望の4作目。サードを最期に2人組からひとりユニットとなったジョンとポールが「ジョナサン・リッチマン、ルー・リード、ニック・ロウ、ハンク・ウィリアムズ、ダニエル・ジョンストンみたいな純粋でピュアな音楽が作りたかった」と語るように、コンセプト重視である種のフェイク感を楽しむいままでの彼(ら)の音楽とはかなり違った、パーソナルな部分がぐっと前に出た作品となっている。自身初となるオール日本語詞によるこの作品はジョンとポール(土肥)が作った曲に元ポールこと梶岡美生が詞をつけFAX(詞は縦書きにこだわりたかったとの理由から)で返すという今時珍しい工程でつくられた。基本となる弾き語りというスタイルをじゃましないシンプルな多重録音も施され、ジョンとポールならではの世界が、美しい声とグッド・メロディ、様々なイマジネーションをかき立てる詞にのって、聴き込むほどに不思議な感覚を体験させてくれる。わかりやすいメッセージがないからこそついつい口ずさみ、いつのまにか勇気づけられたり、なぜか感傷的な気分になったり、そんな魅力にあふれた作品です。 【作詞家による解説】 梶岡美生(元ポール) 1.いこう・レッツゴー 歌詞の表題部はもらった音源の時にすでにあった。とにかくダメな男が何とかして大事な人に逢いに行くその過程を記した。 2.雲とみどり この詩はいわば自然界を適当に叙述したものである。時間軸を唄の進行とは反対に遡るようにしたり、雲を相撲取りに喩えたり、まさに適当中の適当である。 3.休日 表情一つ変えずに女遊びをする伊達男を思い浮かべて欲しい。そしてすがすがしい恐怖を感じてもらいたい。作曲も素晴らしい。もちろんヤシの実の件はジュリーの唄より。 4.老人 「そんなに押すなよ」ですべて決まった。グールーが主人公だ。NYのセントラルパークを思い出して、何かを動かしたい気持ち達の結末を書いた。下手糞なベースは僕。 5.はじまり とことん若気の至りみたいな事を書こうと思って恥ずかしさを前面に出した。中途半端だと成立しない曲だといえる。何回も聴いてるうちにすごく好きになったストレートなPOPミュージック。 6.音楽家 詞曲の振り分けをしてからはのんびりした曲が多い。オノマトペだらけの唄を作ろうと思ったのは、オノマトペが好きだから。ということで音楽家だったら世界を音として捉えても差し支えない、という安直な帰納法。 7.ロッケン・ノー・マシーン 韻による勢いが爆発してる。唄いながら気持ちのいい言葉を選んでたらこうなった。雑踏の意味を雑に描いただけの詩。ちなみに題名は「ロックに機械はいらないよ」という感じ。 8.団地 団地につきまとう閉塞感が郷愁にかわる瞬間を書いた。 9.夢 自殺者の浮遊する魂からの目線で書いている。ただし水木しげるのユーモアとのんびり感を湛えてるつもりだ。 10.憧れ いろんな曲の中でちょこちょこ参加していますが、この曲のベースは真面目に一晩かけて弾きました。録音前に細野晴臣の「はらいそ」を熟聴し、自分に対し永遠に下手糞であれ!と言い聞かせました。歌詞は、憧れってなんなの?かわらないことってあるの?っていう若くて羨ましい疑問について、そして答えは風の中という話。 11.湯の街 微妙な関係の男女が温泉旅行をきっかけに大事な気持ちを再確認する旅物語。ちなみに電気工学とはチョメチョメの事。 12.素晴らしき世界 「イッツソワンダホーワールド」という言葉は音源をもらった時、既にあった。何かに執着する気持ちを無くすことから世界は素晴らしさを増し、新しい可能性を手に入れられる。ただしそれは大きな悲しみや絶望を潜り抜け、ある種の諦めを受け入れる事と同義であるといった内容。 14.愛を謳う(シークレット・トラック) 最後はこの曲でしめたい。トロピカルな情景に愛の成就をのせて最高の瞬間の裏にある別離の芳香を愉しむ。それはエキゾチックサウンドの構造に酷似してると思う。 【プロフィール】 広島県呉市在住の土肥雅樹による一人ユニット。「ジョンとポール」というアーティスト名は誰も思う世界的バンドのメンバーとはほぼ関係ない。無欲な訳ではないが、ミュージシャンとしてこれといった理想のかたちがあるようでなく、不特定多数にモテまくったり、よもや海外で人気を博したい訳でもない。ジャケットのイラスト+デザインから曲のミックス、サンプル盤の制作に至るまですべてが「純粋創作」であり、現在のジョンとポールのスタイルだと言える。どこか新しくて、どこか不自然。それが普遍的な表現に昇華しているのは可笑しさと芸術性がうまく盛り込まれているからなのだろう。 サイト:johntopaul.com www.facebook.com/fictionhole 【ディスコグラフィー】 音楽の構造を愛とアイデアでミニマム化した『1秒=百万年』(ジャケットデザイン/小田島等)【2006】、澁澤瀧彦の遺作を愛と空想で音源化した『高丘親王航海記』【2007】、スタンダードを愛しすぎて崩壊させてしまった『"SINGS"+"Moonwalk』【2008】の3作品を過去に発表している。その他CDRのみで2013年に発売され(江ノ島オッパーラ、京都パライソレコードのみの限定販売)、DJ HIKARUやALTZ、LATIN QUARTERやKACCHI NASTY、GrossDresser etc..多くのDJに熱くレコメンド&国内外のフロアー(おもに朝方)を湧かし微笑ませた80年代洋楽ヒット曲カバー集『Remaked HITS!』【2013】などがある。 誰かにエールを送ったり、強く生きるように促したり、社会に向かってがなったりしない。あなたがこれから聴くものは、日常で流れゆく「何とも言えないモノ」や「何とも言えないキブン」をシンプルなメロディでせき止めて、微笑ましく口ずさむためにつくられた、イッツ・オンリー・ポップ・ミュージックなのです。 【メッセージ】 ジョンとポール。 土肥くんと出会ったのは90年代初頭の渋谷です。桑沢デザイン研究所という専門学校のロビーで出会いました。彼とは当時、これでもかと云うくらい一緒に遊んだ。こんな作品作ったらどうか?とか、こんな音楽あったらどうか?とか、思い出したら全部笑っちゃうような、ホントに夢いっぱいの妄想の日々。土肥くんはセンスと品が良くって、その剣を今日もキンキンに研いでいる。最近、私もたるんで来たものだから、焦っちゃう。友よ、頼むから、こんな一生聴ける盤を私に送らないでくれ。――小田島等 建物のように古い歌が滅びるなんて話は今まで聞いたことがないけれど歌が滅びるならそれは古い歌のかたちが滅びるだけであって歌そのものが滅びるわけではない。そして滅びなかった部分はまた別のかたちへ変化して新しい歌になるのだ。ジョンとポールの歌はまさにその新しい歌だと思う。――水本アキラ

セール中のアイテム